開き直りも芸のうち

あたしは他人を呪うために生まれてきた女だ。
いや、もう人間ですらないのかもしれない。
生まれたときから幸せになる事を禁じられ、
その代わり、周囲を呪う力を手に入れたんだ。
意のまま、とは言わないけれど、
あたしは周囲を不幸に出来る女なんだ。
そう思ってしまえば、
例え流される先が地獄でも、
この先どんなに苦しんでも、
「宿命」だから仕方ないと思えるし
幸せを求める事もない。
これからも人を嘲り笑い、罵り、恨み、妬んで生きていけばいいんだ。
もういいんだ。
それで、いいんだ。
「愛されたい」なんて思って、ごめんなさい。
そんな事始めから禁じられていたのに。