ぐちゃぐちゃ。

腕も脳味噌も。
話を聞いてくれない母親に逆上して
手首を切った。
どんだけ切れば綺麗に血が出て死ねるんだ。
わからないからとりあえず一文字を結んだ。
睡眠薬と合わない頓服薬を飲んだから頭の方はオーケーだ。
錯乱と眠気で正気なんざ保っちゃいない。
しかし恩義には恩義、というバカみたいな性格が災いして
3人ほどに電話をかけてしまった。
黙って死ねば良いのに。バカが。
今日ほど「あたしバカじゃないの」と思った事は無い。
本気で死にたい人間が電話かけるな。
自分にほとほとあきれ果てた。
結局血小板と不摂生が災いして血はすぐに固まり、カサブタとして崩れ落ちた。
確実に死ねると思ったのに。
何処までも邪魔する気なのね、仏様ってヤツは。
でもね、あたしには成さなきゃいけない大儀なんて無いのよ。
だからとっとと殺してよ。
幸せに出来ないなら殺してよ。
愛されないなら死なせてよ。
そして不謹慎な話。
自分から手首を切った、と打ち明けた人間のうち
心配してくれた人の数、3人。
うち泣いてくれた人、1人。
ノーリアクション、1人。
一番最後が一番正しいかもね。
今日きちんと死んでたらあたしが死んだ事にしばらく気付かないだけだしね。
だから今度やっても、泣いたり心配しなくたっていいよ。
あたしは心配に値しない女なんだから。